N-1 デッキジャケット 比較 The Real McCoy's × COLIMBO × FREEWHEELERS

2019年12月24日火曜日

Colimbo FREEWHEELERS N-1 RealMcCoys

t f B! P L
世間はクリスマスですね。

私は大半の日本人よろしく無宗教なのですが、年の瀬の浮き足だった雰囲気は大好きです。

浮き足立って、大好きなN-1を比較してみようと思います。

以前も紹介したようにN-1ばかり何着も持っていましたが、いろいろと出入りがあって、いまはリアルマッコイズ、コリンボ、フリーホイーラーズの3着に落ち着きました。いずれも、好きな人は好きな本格リプロダクトメーカーですね。

N-1自体は今まで何回も取り上げてきたので、うんちくはそちらで。

最近は人気でアルパカの価格が高騰したといい、6万、7万を超えるN-1が普通になってきました。アルパカだって、そんなに毛ばっかり刈られてちゃたまらないだろうなと心配になります。

↓こちらはコリンボ。


私はネイビーしか持っていません。

かつてはカーキも持っていたのですが、どうも似合わない。薄い顔立ちに薄い色合いは、ぼやける気がします。


ネイビーのN-1といえば、背中に「U.S.NAVY」とリフレクターステンシルがつくのが相場ですが、私はステンシルなしのモデルを選んでいます。昔と違って、最近はプレーンモデルも増えてきた気がします。ニーズがあるのかな。

Tシャツとかでもそうですが、年を重ねてくると、プリントものが似合わなくなります。痛々しいというか(←個人の感想です)。

それに、私はアメリカの赴任先でも着るので、アメリカ人にどんな目で見られるんだと気にしてしまいます。いじめられるかも。

東京でアメリカ人が「日本海軍」と書かれた上着を着ていたら、おいおい戦利品のつもりかよ、と思っちゃう。。。

…とまあ、長い前置きはさておき、本題の比較です。


↓まずは襟のかたち。上からフリーホイーラーズ、コリンボ、マッコイの順です。


N-1といえばショールカラーですが、うちの連中は、いずれもちゃんとした襟の形をしています。特にフリホの襟はデカい。

一番ショールカラーに近いのは、バズリクソンズだった気がします。今はもう持ってないけど。

それから、コリンボはアルパカウールパイルの色合いが薄めです。

↓次に、生地。右からフリホ、コリンボ、マッコイです。


いずれもコットングログランとかジャングルクロスとか言われる綿の織り生地で、縦に畝が入ります。強度と光沢が特徴のようです。

中でも特筆すべきはフリホの畝の太さ。パラフィン加工といって、水をはじくためロウのような素材でコーティングしてあります。しかもアウターシェルとインナーシェルの間にネル生地が挟んであるとかで、着始めはゴツゴツです。初めてボタンを閉めたときは、固すぎて爪が割れかけました。もちろん、いちばん重いです。

真ん中のコリンボは、単体で見れば確かにネイビーですが、マッコイとフリホに挟まれると青みの強さが分かります。

↓N-1と言えば直線的なボックスシルエットです。が、フリホだけ、裾がすこーしだけラウンドしています。


一番下に敷いたのがフリホ。分かりにくいですが、前身頃が、後身頃よりも長目にとってあります。こちらでも紹介しましたが、着たときに前身頃が上がらないように考えられているのでしょうか。

↓細かすぎて伝わらない比較①


ファスナーに取り付けられた摘み生地の長さの違い。左からフリホ、コリンボ、マッコイ。フリホは短いです。着始めの時は生地が固くてファスナーが閉めにくいうえに、取っ手が短いから大変でした。

↓細かすぎて伝わらない比較②…てほどでもないか、ファスナーの違い。


↑マッコイはタロン。


↑コリンボもタロン。軸にも刻印があるタイプ。


↑フリホは刻印なし。オリジナルかな?
こだわる人はこだわるかもしれませんが、私はジッパーには無頓着なので…。

ちなみに、ジップの上からボタンで留める形になっているのは、理由があります。N-1の前のモデルはジップだけで、潮で錆びてしまったようです。だから、ジップを隠すように比翼仕立てになっているのです。

↓細かすぎて伝わらない比較③ファスナーの取り付け位置


右からフリホ、コリンボ、マッコイ 。順に取り付け位置が上がっていきます。マッコイ は、座った時に上にずれないようにしているのかな。


↓ちなみに、首元の留め具は、みんな「コ」の字型。これも当時の再現だそうです。


↓コントラクトナンバー。上からマッコイ、コリンボ、フリホ。コリンボだけプリントです。





あまり厳密ではないけれど、刺繍タイプのほうが年代が古いとされているようです。コントラクトナンバーは、マッコイがNXss、コリンボとフリホはNXs。あと、フリホのタグにはNAF 1168-40という表記もあります。NAFというのはNaval Aircraft Factoryの略で、海軍航空工廠つまり海軍の戦闘機なんかを作る工場で使われていた上着です。厳密にはNAVYの所属ではないから、背中にU.S.NAVYのステンシルも入らないということなのでしょうか。

↓実物もあります。


ちなみに、タグの下にある「デモテックス」というのは、防虫加工のことだそうです。私の手持ちレプリカの中ではコリンボが実名復刻していて、お腹のところにラベルが↓


↓コリンボは、インナーシェルに素材タグがついています。


アルパカとウールの比率は不明です。3ブランドの中では、最も毛足が短い感じ。ただ、ところどころにチョロ毛というか、長めの毛がのぞいています。ちくちくするわけではなく、でもふかふかというのとも違う。実物もこんな感じなのかな。

↓こちらはリアルマッコイズ。今まで素材タグはなかったと思う。2019年からつけはじめたのだろうか。


↑そこで衝撃の事実。アルパカとウールが半々だった!
いろいろなところで「マッコイのN-1のインナーシェルはアルパカ100%」みたいな話を見聞きしていたのだが…。アルパカの価格高騰を受けて今年から半々になったのか、はたまたアルパカ100%というのが単なる都市伝説だったのか。

9年前のモデルと着心地はそんなに変わらないから、後者なのだろうか。

ちなみにフリホのアルパカウールの比率は不明です。いちばんふかふかしています。

↓袖。真ん中のコリンボは、袖が2センチほど、ほかより短いかな。


インナーライナーの毛並みのせいで、中に着たシャツやスウェットはグニグニとねじれていきます。一定の時間がたったら、脱いで着直さないと気持ち悪い。

あと、地味に、縫製糸の色合いが違います。マッコイとコリンボはグレーというか、明るめの色なので、ネイビーの生地に目立ちます。フリホは縫製糸もネイビー。マッコイ も昔は生地と同じ色だったと思うんですけどね。



↑袖の先まで詰まったインナーライナー。そしてリブ。真ん中のコリンボのリブが特徴的。ビンテージ風です。

↓あと、特筆するとしたら、コリンボは右のポケットに、スマホが入るくらいのインナーポケットが付いています。



シビリアンモデルということなのでしょうか。



とまあ、こんな感じです。おいおい、肝心の着た感じの違いはどうなんだというところですが、以下にサイズをまとめました。

フリホ
コリンボ
マッコイ
肩幅
48
47.5
47
身幅
58
58
58
袖丈
64
63
65
着丈
69
70
71


コリンボとマッコイは、カタログ的な肩幅、身幅、着丈の値がほとんど一緒で、着た感じもほとんど同じ。ただ、袖丈だけコリンボが2センチぐらい短いです。

フリホは肩幅が少し広く、着丈が短め。

あと、カタログ数値にはないですが、二の腕のアームホールが、フリホ>マッコイ >コリンボの順に太い。0.5センチぐらいの微妙な違いですが、フリホは生地も肉厚なので、ほかの2モデルよりゴツく見えます。

ただ、奥さんには見分けがつかず、「何で同じのばっかり買うの!」と激怒されます。

昔はバズも持っていて、ちょっと着丈が短めだったような。丈が短いアウターも、若くないと似合わないと思っています。

イケメン外国人が着ると何でもかっこよく見えますが、薄い顔立ちの日本人が着る訳なので、いろいろと細かいところまで気を使わないといけません。


あとはN-1最大の特徴である防寒性について。もともとマッコイのN-1は「オーバースペック」と言われていて、実物以上に暖かいそうな。インナーライナーもふかふかですし、関東までだったら中にそんなに着込まなくても十分です。コリンボも同じですね。

フリホに至っては、アウターシェルとインナーシェルの間にもう一枚ネル生地が挟んであるので、輪をかけて暖かいです。真冬でも、これを着て歩いていると汗ばむほど。マッコイがオーバースペックだというなら、フリホはウルトラ・ハイパースペックとでも言うのでしょうか。極寒の地でも十分だと思います。


前を全部開ければワイルドに。ジップもボタンもすべて留めてハンチングをかぶれば、かわいらしい中国人のように。シンプルながら無骨にも可愛らしくもなり、さらに機能性にも富んだN-1。最強のアウターです。

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