こんにちは。
ファーストが好きな私ですが、袖だけはセカンド以降の仕様がいい。そんなワガママを形にしてくれたのがデラックスウエアでした。
振り返ってみれば、最初にジージャンを買ったのは学生時代。リーバイスのセカンドの復刻507でした。その後ファーストに傾倒していくことになります。というのも、胸ポケットが二つついたセカンドの「安定」よりも、片ポケットのアンシンメトリーな「不安定」が良かったんですよね。
キルケゴールは『不安の概念』で、「不安とは人間の根源的な自由が体験するめまいである」と書いています。安定とは、そこから動かないこと、動けないこと。逆に不安とは、前後左右、時間すらも超えて、どこにでも行ける。「自由であるということは、特定の本質を持たないという無のなかにいることとなり、無を前にした気分が不安を呼ぶのである」
つまり、ファーストは自由の象徴なのです。
なんつって。
なので、次にリーバイス506の復刻を購入したのですが、そこで初めて袖の仕様の違いに気付きました。カフスボタンが手のひら側に来るという、アレです。理由は繰り返しませんが、ボタンの位置はセカンドがいい!
かつては、今みたいに創作ファーストなんてなくて、だいたいオリジナルの仕様通りのモデルが多かったです。どうしても「ファーストのボディにセカンドの袖」を実現したかった私は…
まず、前述のリーバイス507レプリカの胸ポケットの一つを、取っちゃいました。ファーストの胸ポケットは入り口をリベットで留めていますが、セカンドはカンヌキなので、糸をほどけば取れないことはないんです。
ただ、カンヌキを取ったら小さな穴が空いちゃったうえ、ポケットを取ったところとほかのところの色落ちの差が激しすぎて…。やっぱり失敗でした。
その後、ウエアハウスに電話してお願いしたけど断られたり。そんなこんなでデニムジャケットからは遠のいていたのですが、2013年にDX401XXを購入したわけです。ネットで知って、すぐに買いに走りました。
そして、この夏に、後継のDX401AXXが出ました。腕の仕様は変わりませんが、ボディのフィット感を緩くして、着丈も短くし、オリジナルのファーストジャケットに寄せたようです。迷いましたが、DX401XXには非常にお世話になったので、どうせならと購入したわけです。近くに試着できる店がなく、公式通販で「今までと同じサイズで」と書いてあったので40を選びました。
↑皮パッチのデザインは同じ。サイズも同じ40です。
↓重ねてみます。
下に敷いたのが401AXXです。身頃がはみ出るのは予想どおりですが…あれ?着丈はAXXのほうが短いはずだけど…。これから縮むのかな。
↑背中側から肩を撮影。「AXXは肩の傾斜を緩くした」というのですが、正直、違いはあまりよく分かりません。
↑バックシンチ。右のAXXは金具に彫刻が施されています。これはAXXのほうが好みですね。
↑個人的には大きく変わったという印象を受けたのが、フロントプリーツ。XXは折り返しが甘いというか浅かったので、うまく癖がつかない部分がありました。AXXはもっと深く、しっかり折り返してあります。一般的なレプリカと同じような感じになりました。
↑袖の仕様。↓一般的なファーストタイプのボタンの位置(一番下)と比べてみましょう。
↑当たり前ですが、ボタンの位置が違うということは、スリットを入れる位置が違うということ。袖には縫い合わせのステッチが2本入りますが、DX401は通常タイプとは別のほうの縫い合わせにスリットが入ります。
DX401AXXを着た感じは、肩はぴったりですが、身頃が緩くなったので、かなりゆとりがあります。着丈がかなりあるので、一般的な土管シルエットに比べればシュッとしていますが、私が痩せてしまったこともあり、DX401XXのほうが気持ちよくフィットします。
ただ、AXXはXXより短いはずの着丈が長い状態ですから、まだ縮むのかもしれません。もうちょっと着込んで洗濯してみたいと思います。
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