スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

FREE WHEELERS (VANISHING WEST) 601XX-1946

さて、徐々に渡米する時期が近づいてきました。 最近いろいろと物欲が爆発しているのは、痩せてきてサイズ感が変わったのもあるんですが、ジャパンデニムを取りそろえて米国で穿き込み・着込みたいという願望も背景にあります。 そんな中、米国に持って行きたいなと気になっていたのがフリホの601XX1947でした。 レプリカジーンズの世界では、だいたい1937年、大戦中(1943~45年)、1947~48年、1951年、1966年といった年代のデニムが復刻対象として注目されます。 フリホの定番は1947と 1951 です。 1947年というのは、大戦が終わって資材を調達しやすくなり、それでいて大量生産に至る前の手作り感が感じられるデニムの「黄金期」とされます。ちなみに、フリホを始める前の安井氏が旧ジョー・マッコイでつくったフラッグシップの 905 は、1948年製という設定でした。 1951は作業着からファッションアイテムに向かって洗練されてきた時期のモデル( 旧ジョー・マッコイの 906 も51年製の設定 )。細かいシルエットや仕様は過去のエントリに譲りますが、大量生産が可能になって均質な商品を売れるようになった時代のデニムでもあります。 さて、1947はもっと太くてテーパードもかかっていない野性味あふれるシルエット。今まであまり選んでこなかったタイプなので、穿いてみたかったんですよね。まだ買うつもりはなかったんですけど、直営店デゾレーション・ロウに試着しに行きました。まず1951と同じ31インチを試着したのですが、ウエストは本当にジャスト。デニム伸びてくるだろうから問題はなさそうですが、念のため32インチも穿いてみようと。 そしたら店員さんが「32インチだったら、確かアレがあったな」と出してきたのが、表題の1946年モデルでした。 1946年のジーンズというのは、大戦直後の物資の制約がやや残りつつ、1947年の「黄金期」に向かっていく過渡期のモデル。大戦モデルと一般モデルのディティールが混在しています。最近、ウエアハウスも46年モデルを復刻しています。 フリホの1946は、生地やシルエットは1947と同じですが、ディティールが違います。 ↓写真が暗くて分かりにくいですが、縫製糸はイエローのみ。ボタンは錆止めのラッカー加工なしです。 ↓皮パッチは牛革でしょうか。1947とは同じで

DELUXE WARE DX401AXX

この夏、デラックスウエアのDX401XXに後継モデルが出ました。 DX401XXは、ディティールはファーストで、シルエットを現代的にして、袖をセカンドにしたという私好みのモデル。その後継モデルは、全体的にシルエットを緩くした感じのようです。 最近ジャケットを新調しまくっているなか、非常に迷ったのですが、 DX401XX は大のお気に入りなので、後継がどう変わったのか気になるところ。購入してしまいました…。 近くに試着できる店がなく、サイズ選びに悩みました。 公式サイトには「普段と同じサイズで」と書いてあります。私のDX401XXは40なので、AXXも40にしました。某ショップでは「ワンサイズ以上大きい」と書いてあり、確かに身頃はかなり余ります。ただ、着丈も少し長めなので、野暮ったくはなりません。 ↑「DELX.W」の赤タブ、ライトオンスのフラップ裏。ディティールはDX401XXと大きくは変わりません。 ↑私がこのモデルを愛してやまない理由が、カフスボタンの位置。普通のファーストモデルは手のひら側ですが、デラックスウエアはセカンドと同じ手の甲寄りに。 私は腕が長く、ボタンを閉めるとちょっとヘンな感じになるので、だいたい開けています。その場合、ボタンが手のひら側にあると、手首を曲げたときに袖が広がって、なんかおかしいんですよね。ちょっと独特の感覚ですけど。 ↓こうなるのがイヤなんです… ↓ウエアハウスの DD2001XX と同じく、バックシンチに彫刻。  偶然でしょうけど、狙ったような感じ。これからは、このタイプが流行るのでしょうか…? さて、形はファーストだけど袖ボタンはセカンド、という変化球を愛してやまない私ですが、振り返ってみれば20年ぐらい前に、ウエアハウスに電話してオーダーメイドしてもらおうとしたことがありました。当時、ウエアハウスがジーンズをカスタマイズするサービスをやっていて、頼んでみたんです。答えは「そういうのはやっていない」でした。かなりマニアックな願いだったんでしょうかね。 でも時は経ち、昔のモデルを忠実に再現するだけでなく、オリジナリティを加えたモデルも増えました。私が願ってやまなかった「ファーストのボディにセカンドの袖」というモデルに出会ったのは、デラックスウエアのDX401XXが初めてでした。ブログをたどると、もう7年ぐらい前。感激しましたね。

UES ペン差し付き手帳ケース

ちょっと変わり種。ウエスの「ペン差し付き手帳ケース」、ヒッコリーです。 ベルトに通して、腰にぶら下げます。 3歳ぐらいで、ところどころアタリがついています。 「手帳ケース」ですが、私はスマホを入れています。プライベート用と業務用の2台を持ち運ぶときに便利です。 フラップ裏はネル生地。 メーンのポケットは2つに分かれています。スマホのほか、最近はマスクを入れたりしています。衛生上はいけないのかも知れませんが…。 このケース、ヒッコリーのほかにデニムやダック生地もあって、破れるほど使い込んでいる画像も見たことがあります。あそこまで行ってみたいものです。

自分なりの、おしゃれ理論

今まで何度か開陳しているのですが、年齢を重ねてきて、洋服の指向も変わってきました。若かったときはコテコテのプリントTシャツとか好きだったんですけど、似合わなくなってきて、無地の白Tばっかりになりました。テーラードジャケットも増えてきました。 ↑オルゲイユのサックコート しかし、洋服に対する考え方は、根っこのところでは変わっていません。ファッションて、詰まるところ考え方は2通りだと思っています。 ①自己満足したい ②他人から格好良く見られたい …さて、ガンガン言いたい放題でいきますよ!! ①は、他人の目線がどうであれ、自分が着たいものを着るという考え方。全身エヴィスやテッドで固めるとか、日本人には似合わないダブルのライダースを着ちゃうとか。アメカジ雑誌で出てくる編集長や編集者の多くも、これだと思います。自分に似合うとか似合わないではなくて、好きなものを着るという考え方です。アイテムそのものが好きな人はこれですね。革が好きだ、とか。コスプレもこの部類です。正しいとか間違っているとかいう問題ではありません。テリー伊藤は、ファッションはコスプレだと言っています。 ②は、自分の背格好や顔立ち、年齢、キャラクターに合わせて洋服を選ぶ考え方です。他人から格好良く見られるには、自分が他人からどう見えているかを分析して自覚しなければなりません。スタイルが良かったり、顔が格好いいと、選べる選択肢は増えます。白人が何を着ても格好良く見えるのは、コレです。顔の善し悪しだけではなくて、顔立ちの濃さや薄さによっても、似合う服は変わってきます。濃い人は華美な服装も似合いますが、薄い人は似合いません。年齢も重要で、オサーンにゴテゴテのプリントTやジャラジャラのウォレットチェーンは似合いません。逆にA-2なんかは、若いうちよりも年を取ってきた方が似合うと思います。自分ではどうにもならない先天的な問題も絡むので、ややハードルが高いです。 服装に関心のある人はふつう、②を優先して、自分に似合いそうな範囲内で、①の着たいものを選ぶという感じになるのかなと思います。私もそうです。 自分は、高校生までは洋服に無頓着で、ジーンズメイト的な量販店で安い化繊の上着なんか着ていました。ヘロヘロのレーヨンジーンズも流行っていて、自分も穿いていましたね。兄弟の影響でエンジニアブーツを履いてみたり。懐かしい。 アメ横に行っ

FREE WHEELERS (Vanishing West) 506XX 1st Jacket

8年前にも経験したのですが、痩せてくると洋服のサイズが変わってきて、気になっていたアイテムをオトナ買いしてしまいます。 最近、家内のご指導もあって夜に炭水化物を抜く生活なり痩せてきました。そして、急にいろんなデニムに手を出し始めました。何を試着しても、今までより格好良く見えますし、「頑張っている自分へのご褒美」ということで財布のひもが緩みまくりです。 そんなこんなで、ずっと気になっていたフリホの506XXです。 ファースト、セカンド、サードとひととおり通ってきましたが、 やっぱり大好きなファースとばかり増えてしまいます。 鉄製ボタンはラッカー加工などしておらず、ぴかぴか。 いい雰囲気のレザーパッチ。牛革でしょうか。 506という、リー○イスのファーストの品番そのもの。コダワリを感じます。 ↑ポケットのフラップの裏地はライトオンスのデニム生地。でも、丸まりませんでした。 ↑ポケットのボタン裏には補強のためセルビッジ付きのデニム生地が当てられています。こういう実物があったのかどうかは知りませんが…。 ↑V.WESTの赤タブ。かっこいい。 後ろ姿。裏返して洗濯→乾燥機で、ゴワゴワになっています。 バックシンチは針タイプです。 フリホのファーストの何が気になっていたのかというと、シルエットとディティール、そして生地が良かったんですよね。 ファーストモデルは1900~1950年代に作られたモデルで、息が長いので年代によってディティールはさまざま。最初期はジャケットというよりシャツの延長というか、デニムブラウスと呼ばれていたそうです。着丈は短く、でも身頃はややタイトなボックスシルエット。袖も短く、カフスは手の内側で留めます。 で、このフリホの506XXは戦後のファーストをベースに、シルエットはやや着丈を長くして現代風にしてあるそうです。 生地は14ozで、糸から探したといいます。 フリホが理想とするデニムは粘りと張りがあって、型崩れしにくく、洗えば戻る生地。そして、縦落ちはわざとらしくなく、ほどよい綾立ちとざらつき感があるデニムなんだそうです。 それまでにも糸から探して生地を作っていましたが、2016年(だったかな?)に、さらに理想のデニムに近づけるため、5種類の綿をブレンドした生地をつくりました。 そして、旧モデルのデニムとビンテージデニムを比較分析したところ、縦糸にも横糸に

FREEWHEELERS (VANISHING WEST) 601XX-1951 その3

さて、フリーホイーラーズ601XXの1951年モデルその3です。 前回から7カ月たったのですが、 あまり穿いていないので、 そんなに変化はありません。 ただ、ほかのデニムと一緒に写真を撮ったので、ざっと紹介します。 フリーホイーラーズ(バニッシングウエスト)は、かなり硬派なブランドです。レザーやミリタリーなど、いわゆるビンテージアメカジの分野でゴツゴツの男臭いアイテムを投入しています。 デニムも例外ではありません。というか、めちゃくちゃこだわっています。それもそのはず、リアル・マッコイズのデニム・カジュアルライン「ジョー・マッコイ」を手掛けた安井氏が起こしたブランドですから。 デニム生地にはれっきとした理想があるそうです。型崩れしても洗った戻る、縦落ちは自然に、若干の毛羽立ちがあって…などなど。理想を実現するため、綿から研究して5種類の綿を混ぜているそうです。 ジーンズの品番は601XXで通しながら、1943年モデルや1947年モデル、1951年モデルなど、年代ごとにシルエットの異なるタイプを作っており、リー○イス5○1XXの歴史をたどるような形式をとっています。モデルの年代によって生地の染めの回数を変え、違う色味にしてあります。 この1951年モデルは染めが浅く青みが強い。ウエストはジャストですが、腰回りから股はゆったり広がり、足首に向かってテーパードしていきます。穿くと丸くなるような感じのシルエットです。1947年モデルはパイプドステム、1943年モデルはさらに太い大戦モデルです。 細部も精緻で、銅軸の鉄製ボタンは錆止めのラッカー加工を施し、アタマに向かって太くなっていくキノコ型。縫製糸は1947年モデルよりも番手を細くし、金茶の割合を増やしてあるそうです。 この世界では「誰が気付くんだ」というコダワリが満載なほど喜ぶ変態がいます。フリホはそういう変態を狂喜乱舞させるブランドです。 それでも、ライ○ニングみたいなアメカジ雑誌で取り上げられているのを見たことがありません。大枚をはたいてページを買っている一部ブランドとは一線を画しています。掲載を断っているのかもしれませんね。いずれにしても、強いこだわりを感じるブランドです。

WAREHOUSE 800XX ~レプリカ狩りを乗り越えて~

ウエアハウスの800XXです。 ウエアハウスと言えば1001ですが、800も、もう10年近く続く定番品です。 今ではカンヌキ留の赤タブもついて、800XXになっています。 ↑まだ1001を穿き始めたばかりなので、出番はいつになることやら…。 シルエットは、1001より腰回りをすっきりさせて、ひざから下のテーパードは弱めた形だそう。フルカウントで言うところの1108のような形。ただ、私にはウエストがきつく、ワンサイズ上げたら1001とあまり見分けがつきません。。。それでも生地の違いを楽しめるからと購入してしまった私は、ええ、狂ってます。 その生地は14.5ozで、糸を強く撚(よ)って中白が残るようにした強撚糸デニム。定番の生地に比べてコシがあるというか、パリパリした感じです。昔の 1000[1000XX] に使われていました。染めも濃くて、色落ちにメリハリがつきやすいと言われています。 ↓フロントボタンは1001XXや900XXより1つ多い5つ。 ↑バックポケットはやや小さく、スタイリッシュな印象です。 ↑ランニングナンバーのタグと一緒に縫われた皮パッチ。 ↑カンヌキをほどいた後の赤タブ。ちょっと丸まっています。糸が通っていた穴が開いていますが、洗濯を繰り返せば分からなくなるかな? ★ この800は、リー〇イスのレプリカ狩りを思い出させるモデルです。 レプリカ狩りーー。 かつてのエアマックス狩りみたいな、 怖い人がジーンズを奪うという話ではありません。 ある意味ではもっと怖くてドロドロした、オトナの実話です。 日本では1990年代半ばから、レプリカブームが巻き起こりました。 当時は有象無象のメーカーが競ってリー〇イス5〇1XXをモチーフにしたモデルをつくりました。某有名メーカーの代表が、ビンテージのXXを解剖して研究している場面が雑誌に載ったこともありました。「この5○1の生地を分解したんだよ」と。 ミミ付きの濃色デニムでレザーパッチ、レーヨンの赤タブは当たり前。パッチのデザインも、ツーホースに似せてバイクやアパッチヘリが引っ張るデザインにしたり、アーキュエイトステッチまで似せたモデルもありました。エビスは赤タブに「EVIS」と刺繍して「LEVIS」ぽく見せました。また、エビス代表の知り合いが起こした「ガーデナー」というブランドは「UEKI'S」と刺繍して、や